第33回 国際宝飾展 への出展中止のお知らせ

 弊社では、1月12日より東京ビックサイトで開催されている 第33回 国際宝飾展(33rd INTERNATIONAL JEWELLERY TOKYO) へ出展しておりましたが、ここ数日の新型コロナウィルス感染が急拡大している状況を受け、ご来場されるお客様、お取引先様、および関係スタッフの安全を最優先に考慮した結果、誠に遺憾ながら 1月 13日(木)をもってこの度の出展を中止することといたしました。

 弊社ブースへのご来場、あるいはご来場を予定されていた皆様には、ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんが、事情ご賢察のうえ何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 なお、商品等に関するお問い合わせにつきましては、下記までご連絡をお願いいたします。

                              令和 4 年 1 月 14 日

                               株式会社 スズキ工芸
                               代表取締役社長 三神光治      



≪ 問い合わせ先 TEL:055-241-8888 担当:三神、奥平、王 ≫

マベパールの「ルース」について

「株式会社スズキ工芸」のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
今回はマベパールをお楽しみ頂くうえで欠かせない、「マベパールのルース」についてご紹介いたします。
「そもそもルースとは?」といった内容から、マベパールのルースにしか見られない特徴まで、詳しくご案内いたしますので、是非最後までお楽しみ下さい。

ルースとは?

ジュエリー業界では当たり前のように使われている「ルース」という言葉ですが、一般的には馴染みのない言葉かもしれません。もともとは英語の「loose(緩い)」からきていると言われ、正式には「loose stone」、日本語では「しっかりと固定されていない」といった意味になります。
つまり、「ルース」とは「裸石」「裸珠」のことであり、ジュエリーに加工されていない真珠(石)そのものを指しています。ルースとは、真珠(石)の種類も形も関係なく、枠に留まっていない真珠(石)だけのもののことを言います。

マベパールのルース

マベ貝から生まれるマベパールには様々な形のルースがあります。
母貝となるマベ貝に丸形の核を入れれば丸形、ハート形の核を入れればハート形の真珠が出来上がります。核の形には、丸、三角、四角、ハート、ツユ、勾玉(まがたま)、マーキスなどがありますが、きれいな形に美しく真珠層が巻かれるかどうかは自然のことなので最後までわからない希少なルースといえるでしょう。

マベパールのルースが出来るまで

当社で扱っているマベパールの母貝(マベ貝)は、人工採描(採卵・受精・育苗して稚貝を得ること)から始めて20cm前後に育つまで3年~4年かかり、そこで挿核(母貝に核を入れること)を行います。
挿核は、貝にショックを与えないよう慎重に開殻器という専用器具をマベ貝に差し込み、外套膜をそっとはがして核を貝殻に接着します。核は1個の貝に1~3個接着します。(真円真珠を作るのがとても困難なマベ貝は、貝の内側に核を貼り付けて養殖します)
そして、更に1年~2年の養殖期間を経て、合計4年~6年もの歳月と多くのスタッフによるまさに子育て同様の養殖管理によって ”虹色に輝くマベパール” が生まれるのです。
(マベパールの養殖について詳しくはこちら

マベパールのルースの切り出し

手塩に掛けて育てられたマベパールは挿核により核を貝の内側に接着させているため、真珠を取り出すには貝を切り抜く必要があります。海から引き上げたマベ貝は、真珠の部分を中心に19~22ミリくらいの円形に機械で切り抜き、帽子のような形にします。海から貝を上げて機械で切り抜くまでの工程を浜上げと呼び、基本的には12月から始まり翌年の5月頃までにその工程は終了します。

スズキ工芸のマベパールジュエリー

長い年月と人の手をかけて作られたマベパールのルースは、熟練の職人によってマベパールジュエリーへと生まれ変わります。
スズキ工芸は、そんなマベパールジュエリーの製作を1975年から行っているマベパール専門のジュエリー会社です。
本サイトのショッピングのページでは、そんな唯一無二の商品をご覧頂くことも、また 購入サイト に移動する事も可能です。是非、ご覧頂けたらと存じます。

マベパールの価格について

「株式会社スズキ工芸」のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。今回はお客様からよく質問される「マベパールの価格」についてご紹介致します。色やテリが一つひとつ違うマベパールのルースはどのように価格が決定されるのでしょうか。今後、マベパールジュエリーを購入される際の判断基準となれば幸いです。

マベパールの価格は何によって決まるのか?

現在の基準品質・基準価格は、以下の五つが主要な決定条件となっています。

1.大きさ(サイズ)
2.光沢(テリ)
3.色
4.シワやエクボの有無
5.巻き

ここからはそれぞれの判断基準について、詳しくご紹介いたします。

マベパールの大きさ(サイズ)について

歪みのない半円が理想とされるので、いくら大きくてもイビツであれば市場価値は下がります。また、養殖中に核が移動したり真珠層が流れたりして、この世にふたつとない形のものが出来ることもあります(バロックマベパール)。

マベパールの光沢(テリ)について

実はこれが一番重視されます。真珠層を構成している最小単位の結晶が、いかに規則正しく並んでいるかによってテリの良し悪しは決まってきます。

マベパールの色について

色には実態色と干渉色とがあります。ピンクやブルー、グリーン、金属質の黄金色など “虹色の輝き” と言われる干渉色が強く出るものが高く評価されています。しかし、これも個人の好みによって変わります。
(マベパールの色について詳しくはこちら

シワやエクボの有無について

マベパールは挿核の技術、養殖時の条件や環境によってシワやエクボが出ることがあります。もちろんシワやエクボ、キズなどがないものが良いとされます。しかし、色や光沢が美しい珠にシワが出る確率が高いのは皮肉なことです。
(マベパールの養殖について詳しくはこちら

マベパールの巻きについて

巻きは厚い方が良いと言われています。真珠層が厚くなるほどますます光沢はよくなり、干渉色も多く虹色に輝きます。
巻きが良いということは、それを生み出した貝が健康な貝だったということです。健康な貝から美しいパールが生まれるのはマベパールに限ったことではありません。

スズキ工芸のマベパールジュエリー

スズキ工芸のマベパールジュエリーは、奄美大島から取り寄せたマベパールのルースを一つひとつ吟味し、そのルースの輝きを一番引き出すように作られたオリジナルジュエリーです。
当公式サイトでは、弊社のオリジナルブランドである「JEWNESQUE(ジュネスク)」、「PENGUIN(ペンギン)」「KIRARA(キララ)」をご覧いただけます。
また、公式のオンラインストアでは、実際の商品をご購入頂く事も可能です。是非、ご覧ください。
(公式オンラインストアはこちら

マベパールのイヤリング

マベパールのイヤリングについての画像

「株式会社スズキ工芸」のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。今回はマベパールのイヤリングについて詳しくご紹介をすると共にスズキ工芸のマベパールイヤリングをご購入頂けるオンラインショップをご紹介いたします。

マベパールイヤリングの特徴

通常マベパールは、13~15ミリを中心に10~20ミリほどの大きさがあるため、他の種類の真珠と比べてそのボリューム感が魅力のひとつです。

大きめの真珠で華やかな印象をもつマベパールのイヤリングは、弊社が扱い始めた当初は小さめかつシンプルなデザインが主流でしたが、時代が進むにつれ次第に大胆なデザインも受け入れられるようになり、今ではハートやドロップなどの変形も作られています。変形デザインのイヤリングはこちら

枠はK18(18金)で、色はホワイトゴールドやイエローゴールドと様々なカラーを取り扱っております。

また、マベパールは半形真珠ですので真円真珠に比べ耳に着けたときのフィット感も抜群です。

マベパールイヤリングのカラー(色)とテリ、艶

マベパールは白系、ブルー系、ピンク系、虹色系など、個体によって異なる色のものが多くあります。さらに、マベパールは光の反射でシャボン玉の表面のような独特な色合いで輝きます。

マベパール特有のテリ、艶はイヤリングとしてお使いいただいた場合、お顔のちかくで優しい光を放ち、明るい印象に魅せてくれます。

逆にマットな質感のマベパールはしっとりと落ち着いた印象に魅せてくれます。落ち着いた印象に見せてくれるアイテムはこちら

マベパールのイヤリング作成の工程

弊社で販売する奄美大島産マベパールは、自然から生まれるものなので全てが同じ色や形ではありません。

数あるルース(珠)の中からイヤリングを作成するためには、2つのマベパールの大きさ、色目、形を揃える必要があります。弊社では専任担当者が出来る限り近いものを選別しペア取りしています。

マベパールイヤリング:ジュエリーをつけるタイミング

マベパールはフォーマルな服装に着けるものというイメージがあると思いますが、弊社のマベパールイヤリングは若い女性向けや、カジュアルな服装にも似合うデザインを開発しておりますので、時と場所、その場の雰囲気に合わせて楽しんでいただける、どんなファッションにも合うアイテムだと思います。カジュアルなデザインのイヤリングはこちら

シンプルなデザインのイヤリングは、フォーマルはもちろんオフィスなどのさり気ない毎日のオシャレにも最適です。また、華やかにデザインされたボリューミーなイヤリングは、結婚式やパーティーシーンで見る人を惹きつけます。

ソフトクリップについて

マベパールのイヤリングは、ボリューム感があるので落ちるのではという不安があるようです。

落ちてしまわないようにと金具の締め付けを強くすると耳が痛くなってしまいますが、弊社のソフトクリップはイヤリングの本体側とバネ側に特殊なシリコンを組み込んでいますので、耳にやさしく落ちにくい、痛くなりにくいとお客様から大変ご好評をいただいております。

このソフトクリップは弊社が商標登録をしており、弊社が販売するイヤリングの約95%に使用されています。

マベパール イヤリングを購入する

スズキ工芸は、1975年からマベパール製品の加工を行い、ひとつひとつ心を込めたオリジナルイヤリングを制作してきました。本サイトのイヤリングのページ、ブランドのページから実際のジュエリーをご覧いただけます。

また、2021年2月にオープンしたオンラインショップからマベパールイヤリングを購入することも出来ますので、是非ご覧ください。 スズキ工芸のオンラインショップはこちら

マベパールの色について

「株式会社スズキ工芸」のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、他の真珠とは異なるマベパール独特の色についてご案内致します。

マベパールは虹色に輝く

真珠は白色、黒色などと一般的に言われることが多いのですが、その真珠の中でもマベパールは白系、ブルー系、ピンク系、虹色、黄金色等と個体によって異なる輝きを強く放ちます。
これは、真珠には真珠のもつ色素の色「実体色」と「干渉色」と呼ばれるものがあり、マベパールは特に「干渉色」と呼ばれる色を他の真珠よりも強く生み出す事ができるからです。

マベパールの虹色を生み出すキメ細かい真珠層

そもそも真珠が輝くのは、真珠層(貝殻の一番内側)の結晶によるものです。この真珠層はコンキオリンと呼ばれる高分子たんぱく質とアラゴナイトと呼ばれる炭酸カルシウム、この2つの成分が交互に重なって生成されています。そしてコンキオリンには色素が含まれており、真珠の実体色はこの色素によるものです。

一方、マベパールが時に虹色に輝くのは、キメ細かく、また何層にも重なった真珠層に当たった光が反射し合流した時に、波長によって光が強められたり弱められたりするからです。この色は「干渉色」と呼ばれ、シャボン玉の表面に虹色が見えるのと同じ原理です。

マベパールの強い「干渉色」

アコヤ真珠なども同じ真珠層の構造をしていますが、マベパールに強い干渉色がでるのは、マベパールの真珠層の構造が他の真珠に比べて非常にキメ細かく、尚且つ規則的に並んでいるからです。 その結晶の薄さ・結晶の規則的な並び方・層の厚さから生まれる独特の強いテリは、まさに「太陽の光」と呼ばれるのにふさわしいかもしれません。

マベパール独特の色「プテリア・カラー」とは?

昔からアコヤ真珠の世界では「テリ」「色」「巻き」のよい最高品質の珠を「花珠」とする習慣があります。マベパールにはアコヤ真珠の「花珠」のようなランク付けがありませんが、他のパールにはない珍しい色や他に類を見ない美しい色を持った珠が時として出来ることがあります。マベパール独特の色はまさに千変万化、淡いピンク・バラ色・クジャクの羽色(紫やグリーン)・黄金色に輝くものもあります。

そんなバラエティ豊かなマベ独特の色が特に強く出た珠を、当社では【プテリア・カラー】と名付け他と区別することにしました。これは何千個に1~2個しか見つからず、とても珍しいものです。【プテリア・カラー】には特別な数値基準があるわけではなく、あくまでも当社の長い経験の中から導き出された“マベ貝の持つ真珠層の色を強調したもの”という感覚で決定されるもので、商標登録されています。

マベパールの輝きを活かしたマベパールジュエリー

スズキ工芸はひとつひとつ輝き・色が異なるマベパールと向き合い、まさしく世界にひとつしかないオリジナルジュエリーを1975年から製造販売してきました。
また、2021年2月にはマベパール宝飾品をオンラインで購入頂けるオンラインショップも開設致しましたので、こちらも併せてご覧ください。
これからも、スズキ工芸を何卒よろしくお願い申し上げます。

マベパールと冠婚葬祭

「株式会社スズキ工芸」のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、マベパールと冠婚葬祭についてご紹介を致します。

皇室も公の場で着用するジュエリー:マベパール

大切な節目、弔事、慶事に身に着けるアクセサリーにパールは欠かせません。マベパールは、皇室や王室の方も公の場で身につけられるほど、世界的に見ても格式の高いジュエリーです。
時の皇后:上皇后美智子様や皇后雅子様も儀式などの公式な場でマベパールのイヤリングをされていました。
歳を重ねてもどんなシーンでもずっと使い続けられるジュエリーであること、またマベパールの特徴である気品のある強いテリから、フォーマルな場面でも身に着ける方が増えています。

結婚式でのマベパール

結婚式、入学式などの慶事では、昼は光らないもの、夜は輝くものを着用することが、洋装におけるアクセサリーの基本マナーです。しかし、パールは昼夜を問わず身に着けることができます。最近では、ちょっと人と違ったおしゃれをする方が多くなり、結婚式など公式な集まりで、様々な形、色があるマベパールを身に着けるコーディネートで個性を表現する女性が増えています。
色はホワイト系が定番ですが、そのほかの色でもよいとされており、形はラウンドや、個性を出すなら変形もよいでしょう。服装に合わせて選んでコーディネートを楽しむことができます。

葬儀でのマベパール

葬儀などの弔事では華美なアクセサリーをつけることは避ける必要があります。ですが、真珠は「涙の象徴」とされているため、葬儀で身に着けるとお悔やみの気持ちを表すことができます。事実、上皇后美智子様は悲しみの場でドロップ形のイヤリングを身に着けて参列されていました。スズキ工芸の「しずく形マベパールイヤリング」はこちら
色はホワイト系、ブルーグレー系、形はラウンド、または涙の形で悲しみを表現することができるドロップ形のものだとよいでしょう。

スズキ工芸のマベパール

スズキ工芸のマベパールはそんな慶事・弔事にもご使用いただけるアイテムを数多く取り揃えております。スズキ工芸は1975年からマベパール製品の加工を行い、オリジナルジュエリーを制作してきました。本サイトのコレクションのページブランドのページから実際のジュエリーをご覧いただけます。
また、2021年2月にオープンしたオンラインショップでは、マベパールジュエリーを購入することも可能です。
是非、ご覧頂けたらと存じます。

マベパールの養殖

マベパールの養殖の歴史、また方法・工程を説明している。

「株式会社スズキ工芸」のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、長い時間をかけて方法が確立された、マベパール養殖の歴史、並びに方法についてご紹介いたします。

マベパールの養殖の歴史

マベパール養殖の歴史は古く、一番古い例は1908年(明治41年)に奄美大島の油井小島での養殖が行なわれました。しかし、マベパール養殖は困難を極め、幾度となく試されたのですが、全て目覚ましい成果を上げる事は出来ませんでした。昭和初期(1930年代)に、ようやく一定の養殖に成功したのですが、第二次世界大戦の影響で全てが無駄になってしまい、再び「幻のパール」に逆戻りをしてしまいます。

戦後、田崎真珠の社長:田崎俊作氏が、他社が養殖を諦める中でマベパールの養殖に取り組み始めます。手つかずの大自然が残る奄美での養殖は、大雨やハブとの闘いでもあり、養殖を担当した従業員と社長の情熱のみが頼りの事業でした。様々な試行錯誤を繰り返し、血の滲むような努力と忍耐の基で、ようやく養殖が軌道に乗り始めたのは1960年代の事でした。そして、1975年に初めて披露された養殖マベパールの輝きは、世間に驚きをもって受け入れられ、「幻のパール」と言われたマベパールが現実の世界に姿を現した瞬間でした。

マベパールの養殖の工程・方法

ここではマベパールの養殖の流れをご紹介いたします。

マベパール養殖:採苗

人口採描室の水槽で、受精させて作り出した幼生を育てます。ここでは水温や水質管理をしますが、一番大変なのはエサを確保することです。エサはケイ藻類(植物プランクトン)なのですが、5µm(0.001ミリメートル)という超微細なもので培養が非常に難しいです。それを5〜6種類の大きさまで育て、貝の成長を見ながら組み合わせを変えて与えて育てます。この段階ではものすごい数の幼生が居ます。きれいなマベパールを作るためには健康で質のよい貝を選別しなければなりません。そこで「ミューラー(粉屋が粉ふるいにかけるために使うガーゼのようなもの)」という布でふるいにかけて元気な貝たちを選びます。

マベパール養殖:養殖

飼育水槽に張られた細い網に元気な幼生達が定着して、2か月ほどするとゴマ粒ほどの大きさまで育ちます。そうすると遂に海にデビューです。貝を掃除する作業船が、マベ貝のついている筏を巡回して汚れを落としたり、食害する外敵や台風から守ってあげます。春夏秋冬それぞれに応じた管理に心血を注いで幼生達を守ります。奄美の温かい海の中でマベ貝はすくすくと育ちます。3〜4年経つと約20㎝ほどの立派な母貝に育ちます。

マベパール養殖:挿核手術

母貝が育つとやっと核を挿入する工程に入ります。挿核手術(核入れ)は、寒い冬や暑すぎる夏は避けて春と秋に行われます。貝の体格や個性に合わせて、貝の健康を損なわないように注意深く選ばれた適切なサイズの核が挿入されます。核挿入のタイミングは、人間が貝の口を強引に開くのではなく、貝が自然に口を開けるのを待ちます。貝がわずかに口を開けたとき、さっと開殻器を差し込み外套膜をそっとはがして核を貝殻に接着します。核の大きさは直径10mm~20mmの半円球(カボション型)です。その形を例えばハート形にすればパールもハート形になります。

マベパール養殖:養生

挿核手術(核入れ)された母貝を「珠貝」と呼び、手術の傷口が治る日数などを考慮しながら珠貝を回復させます。期間は1~2週間。これにより、核が抜け出たり、傷のあるパールが出来たり、珠貝自体が死なないようにします。貝の体力回復を図り、静かな環境で飼育する期間の作業を「養生」と呼びます。 この期間が終わると次は、「耳吊り」という方法で海に戻します。「耳吊り」は貝の端に穴をあけて紐で10個ほど繋いでぶら下げる形になります。(アコヤ真珠の養殖も同じ方法です。)その後は、母貝を育てるのとほとんど同じ管理をします。このパールが出来るまでの期間を「珠貝養成」といいます。

マベパール養殖:浜上げ

卵から数えて満5〜6年目、やっとマベパールが成長して海から引き上げることが出来ます。11月頃に「試験剥き(試しに貝を開いてみること)」をします。もちろん貝の成長は年数、管理の方法、貝自身の体力によってもかなり差がでます。珠があまりよく育ってない養殖場所のものは先延ばしすることもあります。引き上げは基本的に12月頃から5月頃まで行われます。事前の「試験剥き」で合格した母貝を海から引き上げ、加工機械で20~25mmの円形に貝ごとに切り抜き帽子のような形にします。このマベパールを切り抜く工程までが「浜上げ」と呼ばれています。5〜6年もの長い時を経て、あの美しいテリのマベパールが出来上がります。

スズキ工芸はマベパールを専門に扱う会社

スズキ工芸はマベパール製品の加工、オリジナルジュエリーの制作を1975年から行っているマベパール専門の会社です。独特の輝きを持ったマベパールの輝きを是非、本サイトのコレクションのページブランドのページからご覧ください。
また、2021年2月にオープンしたオンラインショップでは、マベパールジュエリーを購入することも可能です。こちらも併せてご覧頂けたらと存じます。